待機児童問題とは
待機児童問題とは、子供を育てている人が、子供を預けたいと保育施設に希望を出しても、満員で入所できずに入所待ち状態になっていることを待機児童と言います。
少子化なのになぜ待機児童問題が起こるのかと不思議に思う人もいるかもしれませんが、この背景には女性の社会進出や、共働き夫婦が増えたことが関係しています。
不景気で子供を生んだ後も働くワーキングマザーが増えていて、子供を預けたいと思った時には空きがないという状態なのです。
さらに、核家族化も追い打ちをかけ、子供を親世代に預けにくくなっていることも影響していると言えます。
このような原因により、保育施設に子供を預けなければ働けない家庭が増えていますので保育施設を必要とする世帯が増加しています。
しかしながら、肝心の保育士も不足しているという状況になっているので、既存の保育施設ではなかなか受け入れができず、待機児童も増え続けてしまうのです。
待機児童問題の対策
政府が出した対策には、保育施設の整備、保育士の確保、小規模保育事業等の新制度の採用、許可外保育施設の支援、事業内保育施設への支援の5つの支援を発表しています。
これらの支援をすることで、約50万人の保育の受け皿を確保し、待機児童は増加、目標は3年伸ばしとなっています。
保育士への影響
そもそも、待機児童問題が起こる根底にあるのは、保育士と保育施設不足が原因だとされています。
保育士不足の為に施設が定員を増やすことができない、また、保育施設不足の為に保育士が希望する施設で働くことができないという理由からです。
つまり、保育士、保育施設のどちらかが不足していても悪循環になってしまう為、このような状況では保育士の確保が難しいと言えます。
保育士が常に不足している状態ですが、2020年以降、更に需要が増加すると見られています。
保育士への影響としては、政府が発表している政策で、保育施設を拡充して雇用を大きくするというものと、幼児教育無償化政策の為の人材確保の為の給料のベースアップです。
保育士の処遇が改善され、保育施設が増えることで、この待機児童問題は解決されると考えられています。
また、保育士については人材確保が急がれますので、保育士への住宅補助の制度や、子育て期保育士児童を優先に入園させる、給与等の処遇改善、各種手当の支援制度は継続です。
これは保育士にとって転職のチャンスでもあり、保育士に人気のホワイト保育園が増え、人材確保の為に賃金や休暇に優遇された求人の増加等が期待できるというものです。
保育士目線でいえば、幼児教育無償化政策によって保育士のベースアップ雇用の機会の拡充が期待されています。